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こんにちは。長野県長野市にある歯医者「たかみさわ歯科医院」です。

インビザラインは、透明で取り外し可能なマウスピースを使った矯正方法であり、人気のある治療法です。多くの人がこの治療法で歯並びを矯正していますが、なかには受け口の治療はできるか疑問に思う方もいるでしょう。

受け口はインビザラインの適応症例の一つですが、受け口の種類や治療を開始する時期によって、治療可能かどうかは異なります。

この記事では、インビザラインで受け口の治療は可能か詳しく解説します。インビザラインで受け口の矯正治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

受け口とは？

受け口とは、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態を指します。反対咬合や下顎前突とも呼ばれます。顔を横から見た際に、下顎が前に突き出ているのが特徴です。

以下では、受け口の種類や受け口になる原因について解説します。

受け口の種類

受け口には、歯並びが原因となる歯槽性の受け口と、骨格が原因となる骨格性の受け口の2種類があります。それぞれ詳しく解説します。

歯槽性の受け口

上の前歯が内側に、下の前歯が外側に生えることで、上下の噛み合わせが逆になる受け口です。歯の生える位置や傾きの悪さが原因となります。

骨格性の受け口

上下の顎の成長や位置のずれが原因で生じる受け口です。この場合は重度の受け口であることが多く、矯正治療の難易度は高くなります。

受け口になる原因

受け口になる原因は、大きく分けると以下の3つです。

遺伝

両親や祖父母に受け口の方がいる場合、遺伝する可能性があります。特に、骨格性の受け口は遺伝の影響が強いとされています。受け口は必ず遺伝するわけではありませんが、気になる場合は早めに歯科医院で相談しましょう。

顎の発育不全・発育過剰

上顎の発育不全や下顎の発育過剰が原因で、受け口になることがあります。

子どもの場合は顎の成長に合わせて治療ができるため、なるべく早めに治療を開始するのが望ましいです。大人の場合は、顎の成長が止まってから治療するため、外科手術が必要になる可能性があります。

幼少期からの癖

幼少期に顎を前に突き出す、舌で下の前歯を押す、上唇を噛む、口呼吸をするなどの癖によって、受け口になる場合があります。これらの癖がある場合は、早めに改善することが重要です。

受け口をそのままにするリスク

受け口をそのまま放置すると、さまざまな影響を及ぼす可能性があります。

受け口をそのままにすると、以下のようなリスクが考えられます。

• 咀嚼しにくくなる
• 虫歯や歯周病になりやすい
• 顎関節症になる
• 滑舌が悪くなる
• 見た目がコンプレックスになる

それぞれ詳しく解説します。

咀嚼しにくくなる

受け口を放置すると噛み合わせに影響を与え、咀嚼しにくくなります。十分に咀嚼できなくなると、消化不良を引き起こす可能性もあるでしょう。

虫歯や歯周病になりやすい

噛み合わせが悪いと口が閉じにくくなり、口呼吸になりやすいです。口呼吸になると唾液の分泌量が低下し、口内の自浄作用も低下します。

さらに、歯並びが悪い箇所は歯磨きが難しく、プラークが溜まりやすいです。その結果、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。

顎関節症になる

噛み合わせが悪い状態で無理に咀嚼すると顎に負担がかかり、顎関節症の原因となります。

顎関節症になると、次のような症状があらわれます。

• 口を開けにくい
• 顎から音がする
• 顎が痛い

これらの症状が悪化すると、食事を摂る際に支障が出る可能性もあります。受け口で顎の不調を感じる場合は、歯科医院を受診しましょう。

滑舌が悪くなる

受け口は前歯の位置が通常とは異なるため、発音時に空気が漏れやすくなります。そのため、サ行やタ行の発音が難しくなることがあるのです。発音がうまくできないことから、話すことが恥ずかしいと感じる場合もあるでしょう。

見た目がコンプレックスになる

受け口は、顔を横から見た際に下顎が前に突き出ているため、見た目のコンプレックスにつながることが多いです。思春期頃から下顎が急激に成長し、大きくなるため、受け口が目立つようになります。

そのため、人前で話すことや笑うことに自信が持てず、内向的な性格になり、人付き合いがストレスになる場合もあるでしょう。

インビザラインで受け口の治療は可能？

歯槽性の受け口であれば、インビザラインで治療できる場合が多いです。

しかし、骨格に問題がある骨格性の受け口の場合はインビザラインだけでは治療が難しい場合があります。

インビザラインで治療可能かどうかについては、カウンセリングの際に歯科医師に確認しましょう。また、歯科医師によって治療方針や見解が異なることがあるため、複数の歯科医院でカウンセリングを受け、自分に合った治療法を選択することも重要です。

受け口の治療にインビザラインを選択するメリット

受け口の治療にインビザラインを選択するメリットとして、以下の点が挙げられます。

• マウスピースが目立ちにくい
• マウスピースを自分で取り外しできる
• ワイヤー矯正に比べて痛みが少ない

それぞれ詳しく解説します。

マウスピースが目立ちにくい

インビザラインで使用する矯正装置は、透明で薄いマウスピースのため目立ちにくいです。人前に立つ仕事をされている方も、口元を気にせず治療を受けられます。

マウスピースを自分で取り外しできる

従来のワイヤー矯正とは異なり、インビザラインのマウスピースは自分で自由に取り外すことができます。そのため、ふだんどおりに食事や歯磨きができるのです。

また、ワイヤー矯正では矯正装置の周囲に磨き残しが多くみられますが、インビザラインであればマウスピースを外してしっかりと歯磨きができます。そのため、虫歯や歯周病になるリスクも低いでしょう。

ワイヤー矯正に比べて痛みが少ない

ワイヤー矯正では、歯を動かす矯正力が強く、痛みを伴う場合があります。また、ワイヤーなどの矯正器具が口内に触れて傷つけることもあります。

一方で、インビザラインはワイヤー矯正よりも弱い力で歯を徐々に動かすため、痛みは少ない傾向にあります。また、薄く滑らかな素材のマウスピースを使用するため、口内を傷つけることもありません。

受け口の治療にインビザラインを選択するデメリット

受け口の治療にインビザラインを選択する際には、メリットだけでなく以下のデメリットも考慮する必要があります。

受け口の治療にインビザラインを選択するデメリットは、以下のとおりです。

• マウスピースの装着時間を守る必要がある
• 骨格性の受け口は治療が難しい場合がある

それぞれ詳しく解説します。

マウスピースの装着時間を守る必要がある

インビザライン治療では、マウスピースの適切な装着が非常に重要です。インビザラインでは、マウスピースを1日20時間以上装着しなければなりません。そのため、食事や歯磨きの際にマウスピースを外す以外は、常に装着する必要があるのです。

マウスピースの装着時間を守れないと十分な治療効果を得られず、治療期間が延びる可能性もあります。

マウスピースを自由に取り外しできることは、インビザラインのメリットですが、適切に装着できないとデメリットにもなります。

マウスピースの装着時間を守るために、スマートフォンのアラームやリマインダー機能、インビザラインの治療サポートアプリを活用するとよいでしょう。

骨格性の受け口は治療が難しい場合がある

インビザラインではすべての受け口を治療できるわけではありません。骨格性の受け口は治療できない場合があるのです。

このようなケースでは、インビザラインだけでなく、外科手術やワイヤー矯正を併用した治療を行う必要があるでしょう。

インビザラインで受け口を治療する方法

インビザラインで受け口を治療する場合、大人と子供で治療方法が異なります。

子どもの場合は、顎の成長と歯並びの矯正を同時に行うことができ、顎の成長を活かして歯並びを矯正します。子どもが受け口の場合は、なるべく早い段階で治療を検討するのがよいでしょう。

大人の場合は、顎の成長がすでに終了しているため、治療の難易度は高くなります。歯槽性の受け口の場合は、インビザラインのみで治療可能な場合があります。

しかし、骨格性の受け口の場合は、抜歯をしたり、顎の骨を切る手術が必要になったりします。ワイヤー矯正を併用するケースもあるでしょう。

インビザラインで受け口を治療する場合にかかる期間

治療期間は、動かす歯の本数や受け口の状態によって異なります。一般的には1年〜2年半程度かかるでしょう。動かす歯の本数が少ない軽度の受け口の場合は、1年以内に治療が終わることもあります。

一方で、動かす歯の本数が多く、抜歯や外科手術、ワイヤー矯正などの治療が必要な場合は、2年以上かかることもあります。

治療期間が気になる方は、事前のカウンセリングで歯科医師に確認しましょう。

インビザラインで受け口を治療する場合にかかる費用

インビザラインは保険適用外の自由診療のため、歯科医院によって費用は異なります。受け口の状態によっても個人差はありますが、治療費用の相場は約70万円〜100万円です。

当院では、全体矯正の場合は80万円、部分矯正にあたるインビザライン Goの場合は40万円で治療をお受けいただけます。

費用について詳しく知りたい場合は、歯科医院で事前カウンセリングを受けて確認しましょう。

まとめ

インビザラインで受け口の治療が可能かどうかは、受け口の状態によって異なります。

歯の生え方に問題がある歯槽性の受け口であれば、インビザラインで治療できる場合が多いです。

しかし、骨格に問題がある骨格性の受け口はインビザラインだけでの治療は難しく、外科手術やワイヤー矯正を一緒に行うケースもあります。

ご自身の受け口がインビザラインで治療可能かどうかは、歯科医院を受診してアドバイスを受け、自分に合った治療法を選択しましょう。

インビザラインを検討されている方は、長野県長野市にある歯医者「たかみさわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。