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根管治療(歯の根の治療)の期間について

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近頃、どういう訳か他院で根管治療をされている方が治療の相談に来られるケースが多くなった、と感じています。みなさんとても悩んでから相談に来られるので、少し時間が経ちすぎて治療がより難しくなっている事が多いです。患者さん本人が根管治療の内容を判断することは難しいので、一つの判断材料として根管治療の期間について少し書きたいと思います。

 

時々驚くのが「根管治療を6ヶ月くらいしているけど全然治らない」といった相談です。根気強い感じはしますが根管治療の期間としては長過ぎです。「根管治療をする」「根の中をクリーニングする」という状態は本来唾液や細菌に触れることのない歯の内部が剥き出しになっているのと同じことなので、時間が経てば経つほど歯質が細菌に感染していきます。元々クリーニング、汚染物質の除去が目的であるにもかかわらず、どんどん感染を深刻化させている状態です。アメリカには根管治療の専門医制度があり治療内容も高度ですが、そういった病院では根管治療のアポイントは一回1時間以上、治療回数はほとんどが1回、多くても2回という話を聞いたことがあります。しっかり時間をかけてクリーニングして感染する前に詰めて密封する、といったコンセプトです。

 

ではなぜ6ヶ月間治療しても症状が改善しないのでしょうか?

多くの場合は汚れた根管(神経の管)の見落としか、歯根(歯の根の本体)の破折の見落としです。物理的に綺麗になっていない根管がある場合、何度消毒を繰り返しても症状は改善しません。歯根に髪の毛より細いレベルのクラック(破折)があっても細菌が停滞するには十分な体積があるので症状を改善させるのは困難です。

 

歯の種類、前歯とか奥歯の違いによって、おおよその根の本数は決まっているのですが、顔や骨格に違いがあるように均一ではありません。大きく見ると3本の根でも細かく見ると4本であったり枝分かれしていたり、といったことは日常的にあります。私が根管治療で絶対に必要と考える道具は拡大鏡(診療用ルーペ)、症例によってはマイクロスコープ。補助として歯科用CTです。20年くらい前から拡大鏡を使い始めましたがどんどん高倍率化していき、今では一日中全ての治療を拡大鏡を使って診療しています。自分の感覚では裸眼での治療は根管治療に限らずもう難しいですね。保険診療でも根管治療ではCTとマイクロスコープ治療が条件によっては認められているので、現在では一般的な診療です。

 

破折に気付かないまま治療が続いているケースも多々あります。肉眼ではまず見えません。根管治療に際しては、まず割れていないかの確認を行います。根の先まで縦に割れている場合は改善しないので抜歯が適応です。長引かせるほど周りの組織、主に歯を支える骨が壊れていくので抜歯後の治療がより大変になります。早期の診断が重要です。

 

期間(回数)の話に戻りますが、おおよそのイメージで前歯や小臼歯の根が1〜2本の歯の場合、1回から3回。根が3〜4本の奥歯で3〜5回程度ではないでしょうか。若い人の方が根管治療は簡単で、70代、80代になるほど難しく、時間がかかる傾向にあります。

 

目安として、ひとつの歯の根管治療が2ヶ月以上経っても症状の改善が見られない場合、一度別の角度から診断してもらってもいいかもしれません。

 

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