インビザラインで出っ歯は治るの?治療法や期間も解説!
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こんにちは。長野県長野市にある歯医者「たかみさわ歯科医院」です。
インビザラインで出っ歯は治るのか気になってはいませんか。ワイヤー矯正には抵抗があるけれどインビザラインで出っ歯が治せるなら治療したいと考えている方もいるでしょう。
そこで今回は、インビザラインで出っ歯を治す方法や治療期間、費用について解説します。出っ歯がコンプレックスでインビザラインでの治療をご検討中の方はぜひ、参考にしてください。
出っ歯とは?
出っ歯は、上の顎や上の前歯が前に出ている状態です。歯科用語で上顎前突と呼ばれています。
正常な歯並び・噛み合わせは、上の歯が下の歯より3㎜ほど前に出ている状態です。出っ歯と診断される基準は、上の前歯が下の前歯より5㎜以上出ている場合です。
出っ歯は、日本人の12.9%の方が該当する不正咬合で、叢生(ガタガタの歯並び)に次いで2番目に多いといわれています。軽度の出っ歯の場合、本人が出っ歯だと気が付いてないことも少なくありません。
インビザラインで出っ歯は治る?
インビザラインで出っ歯を治すことは可能です。出っ歯には歯の傾きによるもの・骨格のズレによるもの・歯の傾きと骨格の両方に原因があるものと大きく3種類に分けられます。
軽度〜中程度の歯の傾きであればインビザラインで治療できます。骨格のズレも軽度であれば、歯列全体を後方に動かす方法や抜歯をして前歯を後退させる方法で改善することが可能です。
ただし、歯の傾きや骨格のズレが重度の場合は、ワイヤー矯正や外科矯正も併用しながら治療を進めていく必要があるでしょう。
そもそもインビザラインとは?
インビザラインはアメリカのアライン・テクノロジー社が提供しているマウスピース矯正のひとつです。インビザラインは世界100ヵ国以上の国で提供されているマウスピース矯正で、ポピュラーな治療法です。
薄く透明なマウスピースを装着して歯並び・噛み合わせを整えていきます。
インビザラインのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
インビザラインのメリット
インビザラインにはさまざまなメリットがあります。
インビザラインのメリットは、以下のとおりです。
- 装置が目立ちにくい
- 取り外しが可能
- 痛みや違和感が出にくい
- 通院回数が少ない
- 金属アレルギーのリスクがない
それぞれ詳しく解説します。
装置が目立ちにくい
インビザラインでは透明なマウスピースを使用して歯並びを整えていきます。金属を使用したワイヤー矯正と比較して、装置が目立ちにくいため周囲に気付かれずに矯正治療を進めることが可能です。
取り外しが可能
インビザラインで使用するマウスピースは取り外しが可能です。結婚式や成人式など特別な行事のときは一時的に外すことができます。
接客業など人前に出る職業に就いている方にとって、矯正治療中でも口元の見た目を気にしなくて良い点は大きなメリットといえるでしょう。
また、マウスピースを取り外せるため、矯正開始前と変わらず食事やブラッシングができます。
痛みや違和感が出にくい
インビザラインのマウスピース1枚で0.25㎜ほど歯を移動させることができます。1枚のマウスピースで移動させる距離が短いため、ワイヤー矯正と比較して痛みや違和感などの症状が少ないのです。
通院回数が少ない
インビザライン矯正中の通院頻度は2か月に1回程度です。インビザラインではマウスピースを1日20〜22時間装着し、一定期間ごとに交換しながら治療を進めます。
マウスピースの装着・交換は自分で行い、ほかの矯正方法のように歯科医院で矯正器具の調整などを行う必要がないため、通院回数が少ないのです。
仕事などで忙しく、なかなか歯科医院を受診できないという方にとって、通院回数が少ないという点はメリットといえるでしょう。
金属アレルギーのリスクがない
インビザラインで使用するマウスピースは金属を使用していません。そのため、金属アレルギーをおもちの方や、金属アレルギーが心配な方でも安心して治療を受けられるでしょう。
インビザラインのデメリット
インビザラインはメリットの大きい治療法ですがデメリットも存在します。
インビザラインのデメリットは、以下のとおりです。
- 20時間以上の装着が必要
- マウスピースの自己管理が必要
- 歯並びによっては適応されない
- 噛み合わせが悪くなる場合がある
それぞれ詳しく解説します。
20時間以上の装着が必要
インビザラインではマウスピースを装着することで歯に矯正力が働きます。1日20時間以上装着するよう指示されるケースが多いです。装着時間を守るためには、食事やブラッシングのとき以外はマウスピースを装着する必要があるでしょう。
マウスピースの自己管理が必要
インビザラインのマウスピースは決められた時期に交換します。マウスピースの装着時間や交換時期が守れていないと歯が治療計画どおりに移動せず、治療期間が長引く原因になるでしょう。
インビザライン矯正をスムーズに進めるためには自己管理が必要不可欠です。マウスピースの管理を面倒と感じる方にとっては、大きなデメリットといえるでしょう。
歯並びによっては適応されない
インビザラインは適応となる症例が限られています。重度の歯の乱れがある場合、治療適応外になることも少なくありません。希望すれば誰でもできる治療法でないことは、あらかじめ理解しておきましょう。
噛み合わせが悪くなる場合がある
インビザラインで歯並びは良くなったのに、奥歯の噛み合わせが悪くなる場合がまれにあります。マウスピースの影響で奥歯が沈み、噛み合わせが悪くなることがあるのです。
インビザラインによって噛み合わせが悪くなった場合は、ワイヤー矯正などのほかの治療法で修正が必要になるため費用がかかるでしょう。
インビザラインで出っ歯を治す方法
インビザラインで出っ歯を治す方法は、大きく非抜歯矯正と抜歯矯正に分けられます。
以下にそれぞれの治療法を解説します。
非抜歯矯正
抜歯をしないで出っ歯を治療する方法は、大きく2つあります。
軽度の出っ歯の場合は、ディスキングを行って歯並びを整えます。ディスキングとは、歯の表面のエナメル質を0.1〜0.5㎜ほど削ってスペースを確保する処置です。エナメル質をわずかに削るだけなので痛みが出ることはほとんどなく、歯に支障が出ることもありません。
中度の出っ歯の場合は、奥歯を順に後退させ、空いたスペースに歯を移動させて歯並びを整える方法が用いられます。
ただし、奥歯を後退させられる範囲には限界があるので、後退させてもスペースが確保できないと診断された場合は、抜歯の検討が必要です。
抜歯矯正
出っ歯の状態が中度の場合は抜歯をして歯並びを整えます。抜歯する歯は前歯から数えて4番目の歯になる第一小臼歯を抜歯するケースが一般的です。第一小臼歯を抜歯して空いたスペースに矯正力を利用して前歯を後方に移動させます。
なかには、健康な歯を抜歯することに抵抗がある方もいるでしょう。
しかし、抜歯せずに無理に歯並びを整えようとすると噛み合わせが乱れる場合や、歯並びも綺麗に整わない場合があります。歯並びが中度〜重度の方は、抜歯をした方が歯並び・噛み合わせが綺麗に整うケースが多いです。
インビザラインで出っ歯を治すためにかかる期間
インビザラインで出っ歯を治すためにかかる期間は1年半〜2年ほどが目安です。
ただし、矯正治療は歯を移動させたあとも歯の後戻りを防ぐ保定期間が必要です。保定期間は、最低でも矯正期間と同じくらいの期間が必要なため2年前後かかります。
歯を移動させる距離だけでなく、自己管理の状況や年齢などによっても歯が動くスピードは異なるため、治療期間には個人差が出やすいです。
インビザラインで出っ歯を治すためにかかる費用
インビザラインの全体矯正で出っ歯を治療する場合にかかる費用の目安は80~130万円程度です。当院では、全体矯正の場合は80万円、部分矯正にあたるインビザライン Goの場合は40万円で治療をお受けいただけます。
インビザラインをはじめ矯正治療は保険が適用されません。そのため、費用は全額自己負担になります。一部の症例では保険が適用されますが、条件があります。ご自身の疾患が該当するか気になる場合は、歯科医師に確認してもらいましょう。
治療費の支払い方法も歯科医院によって異なり、分割払いに対応しているところもあります。支払いのタイミングや支払い方法も治療開始前に確認しておくと良いでしょう。
また、医療費控除などの制度をうまく活用することで費用負担を抑えることができます。
まとめ
インビザラインで出っ歯は改善できます。
ただし、歯の傾斜や骨格のズレが重度の場合、インビザラインでは治療適応外となることもあるためワイヤー矯正も検討する必要があるでしょう。
インビザラインで出っ歯を治す場合、軽度であれば抜歯せずディスキングや奥歯の後方移動で対応できます。中度の場合でも、抜歯をしてスペースを確保することで前歯を後方に移動できるでしょう。
治療期間は歯並びによって個人差がありますが、矯正期間が1年半〜2年ほど、保定期間が2年ほどかかる場合が多いです。
多くの歯科医院ではカウンセリングを行っています。インビザラインで出っ歯の治療を検討している方は、歯科医院のカウンセリングを受けてご自身の歯並びは治療適応なのか診断してもらいましょう。
インビザラインを検討されている方は、長野県長野市にある歯医者「たかみさわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。