インビザラインで八重歯は治せる?治療法や期間、費用も解説!
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こんにちは。長野県長野市にある歯医者「たかみさわ歯科医院」です。
八重歯(やえば)は、乱杭歯(らんぐいば)、叢生(そうせい)とも言われる不正咬合の一種です。治すには、矯正治療をする必要があります。
今回は、八重歯の治療法について、その期間や費用もあわせて詳しく解説していきます。
八重歯とは?
八重歯とは、歯列から飛び出して生えてしまった歯のことです。前から3番目の犬歯に起こりやすいです。乱杭歯や叢生とも言われます。
八重歯になる原因はいくつかありますが、代表的なものは以下の3つです。
- 生えてくるのが遅い
- 顎の発育が良くない
- 歯が大きい
永久歯の生え変わりにおいて、犬歯はほかの歯よりも遅れて生えてくることが多いです。前歯と小臼歯より後に生えてくることが多いため、生えるスペースを失った犬歯が横から飛び出るように生えてきて八重歯になります。
顎の発達がよくないことや、歯の大きさが大きいことも八重歯の原因になるでしょう。歯が生えるスペースが不足するため、歯列に収まらずに飛び出して八重歯になることが多いです。顎や歯の大きさは、遺伝による影響が大きいです。
インビザラインで八重歯は治せる?
結論からお伝えすると、インビザラインで八重歯は治せます。インビザラインは矯正治療法の一つで、八重歯を治すのにも有効です。
ただし、歯の移動距離が大きい場合には、インビザラインよりも従来からあるワイヤー矯正のほうが向いているかもしれません。
インビザラインは、透明なマウスピースを装着して歯並びを整えていく方法です。1〜2週間ごとに少しずつ形の違うマウスピースに交換していくことで、歯に力をかけて動かしていきます。
マウスピースは目立ちづらいので、周囲の人にあまり気づかれずに矯正治療をすることができます。また、取り外しができるので、食事のときや歯みがきのときには外すことができます。
通常と変わらず食事を楽しむことができ、お口の中の衛生を保ちやすいでしょう。
インビザラインで八重歯を治すメリット
インビザラインの特徴から、八重歯を治す場合のメリットを解説します。
装置が透明で目立ちにくい
装置が透明で目立ちにくいので、周囲の人にほとんど気づかれることがありません。従来からある矯正方法は「装置が目立つのが嫌」という理由で治療を躊躇していた方にとって、装置が目立ちにくいのは大きなメリットです。
痛みを感じにくい
インビザラインは、従来からあるワイヤー矯正と比較して力のかけ方が緩やかなため、痛みを感じづらいという特徴があります。
ただし、痛みが全く無いわけではありません。
装置を取り外せる
装置はマウスピース型で取り外しが可能なので、食事の時や歯みがきのときに外すことができます。違和感を感じにくく、食べかすなども残りにくいため快適でしょう。歯みがきもしやすいため汚れが残りづらく、お口の中を清潔に保ちやすいです。
通院頻度が低い
インビザラインは、マウスピースを交換することで歯にかかる力を調整していきます。マウスピースの交換は患者さまが行うため、調整のために通院する必要がありません。
ワイヤー矯正と比較して通院頻度が少ないことがメリットでしょう。矯正治療の進行状態等を確認する必要はありますので、決められた期間で受診することは重要です。
インビザラインで八重歯を治すデメリット
他の治療法でも同様ですが、治療には必ずデメリットがあります。メリットとデメリットの両方を知った上で、治療法を選択しましょう。
自己管理が必要
インビザラインのマウスピースは取り外しが可能ですが、1日の装着時間やマウスピースの交換時期をしっかり守る必要があります。守らないと、計画どおりに治療が進まなくなる可能性があります。
1日の装着時間は20時間〜22時間が目安です。食事のときと歯みがきのとき以外は、基本的に装着したまま過ごしましょう。決められた日数が経過したら、次の段階のマウスピースに交換することも忘れないでください。
また、破損・紛失してマウスピースを追加で作成する場合には、別途費用がかかることが多いです。治療も計画通りに進まなくなるので、取り扱いに注意しましょう。
適応が難しい症例がある
歯の移動距離が大きい場合や骨格的な問題があるケースは、インビザラインでは治療が難しいことがあります。重度の八重歯で、歯の重なりが大きい場合も同様です。
その場合には、ワイヤー矯正のほうがスムーズに矯正が進むかもしれません。歯科医師と相談して、矯正方法をよく検討しましょう。無理にインビザラインで治療すると、治療期間が長くなる場合があります。
インビザラインで八重歯を治す方法
八重歯は、基本的に歯が並ぶスペースが足りない場合に起こります。インビザラインで八重歯を治す場合には、以下の方法でスペースを確保しながら矯正治療を進めていきます。
- 抜歯
- 歯並びのアーチを広げる
- 歯と歯の間を削る
- 奥歯を後方に移動させる
それぞれ解説します。
抜歯
抜歯をすることで、歯を並べるスペースを確保します。歯が歯列から大きく外れている場合や、重なりの度合いが大きい場合に行われます。
見た目や噛み合わせに影響の少ない、前から4番目もしくは5番目の小臼歯を抜歯することが多いです。
歯並びのアーチを広げる
歯並びのアーチ(歯列弓)を外側に広げて、八重歯を移動するスペースを作る方法です。成長期の子どもの場合は歯列弓を広げることは難しくありませんが、大人の場合は拡大できる範囲に限度があります。
歯列弓の拡大をしても八重歯を移動するスペースが足りない場合や、歯列弓の拡大により上下の歯の噛み合わせが乱れてしまう場合には、この方法は行えません。
歯と歯の間を削る
歯の側面を最大0.25mmずつ削り、八重歯を移動するスペースを確保するディスキングという方法です。
削るのは健康上支障のない範囲ですが、処置直後などは知覚過敏のような症状が出ることがあります。2〜3日程度で落ち着いてくるので、過度に心配する必要はありません。
ディスキングで八重歯を移動するために必要なスペースを確保できる場合、抜歯は行わなくてよいでしょう。抜歯ほど大きなスペースを確保できないので、歯列を広げたり奥歯を移動させたりする処置とあわせて実施することもあります。
奥歯を後方に移動する
奥歯を後方に移動させることを遠心移動と言います。奥歯を遠心移動させて、八重歯を移動させるスペースを確保します。
インビザラインは、ワイヤー矯正と比較して遠心移動が得意と言われています。十分に遠心移動できれば、八重歯を治療できるでしょう。
ただし、奥歯の後ろに顎の骨が続いており、歯を移動させられる場合に限られます。歯は顎の骨や歯茎に支えられているため、それらがない場所には移動させられません。日本人は顎の骨が小さい方が多いので、遠心移動だけでは十分なスペースが確保できないこともあるでしょう。
インビザラインで八重歯を治す場合にかかる期間
インビザラインには、全体矯正と一部分の歯並びを治す部分矯正があります。
八重歯の場合、ほとんど全体矯正を選択することになるでしょう。歯並びが乱れているのが八重歯の部分だけであっても、八重歯を改善するには、全体的に歯を移動させてスペースを作る必要があるからです。
治療期間は、八重歯の程度が軽度か重度かで異なりますが、1年〜2年程度になることが多いです。
矯正治療が完了した後は、矯正治療にかかった期間と同程度の保定期間を設ける必要があります。保定期間中は、後戻りしないように保定装置をつけて過ごします。
インビザラインで八重歯を治す場合にかかる費用
インビザラインは自費治療のため、歯科医院ごとに費用が異なります。相場は70万円〜120万円程度で、この費用に加えて定期検診で毎回5,000円程度の診察料がかかることが多いです。
最初の検査費用や治療後の保定装置の費用が含まれている場合とそうでない場合があるので、治療開始前に確認しましょう。
当院では、部分矯正にあたるインビザライン Goは40万円、全体矯正は80万円で提供しています。
まとめ
八重歯はインビザラインで治すことができます。
ただし、歯の移動距離が大きくなる場合には、従来からあるワイヤー矯正のほうがスムーズに治療できる場合もあります。歯科医師と相談の上、矯正方法を決めていきましょう。
インビザラインの場合、治療期間は1年〜2年程度、費用は70万〜120万円程度が相場です。歯の状態や歯科医院によって異なるので、事前にしっかりと確認してください。
インビザラインを検討されている方は、長野県長野市にある歯医者「たかみさわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。