虫歯になりやすい子どもの特徴とは?予防のポイントも解説!
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こんにちは。長野県長野市にある歯医者「たかみさわ歯科医院」です。
子どもの虫歯は成長に大きな影響を与えるため、予防が重要です。特に、歯の質や生活習慣によって虫歯のリスクが高まることがあり、なりやすい子となりにくい子には明確な違いがあります。
この記事では、虫歯になりやすい子どもの特徴を詳しく解説し、効果的な予防方法をご紹介します。
どうして虫歯になるの?
虫歯は、口腔内の特定の条件が重なることで発生します。主な要因として、虫歯菌(ミュータンス菌)、糖質、歯の質の3つが挙げられます。これらが時間とともに組み合わさることで、歯が徐々に侵されていきます。
虫歯菌(ミュータンス菌)
ミュータンス菌は、口腔内に存在する細菌の一種で、歯の表面に付着してプラーク(歯垢)を形成します。この菌は糖質を代謝して酸を産生し、酸が歯のエナメル質を溶かすことで虫歯が始まります。
糖質の摂取
食事や間食で摂取する糖質、特に砂糖は、ミュータンス菌の活動を活発にします。頻繁な糖質の摂取は、口腔内を酸性の状態に保ち、歯の再石灰化を妨げます。その結果、虫歯のリスクが高まります。
歯の質
歯の構造や質は個人差があり、エナメル質や象牙質の強度によって虫歯のなりやすさが変わります。特に、乳歯や生えたばかりの永久歯はエナメル質が未成熟であるため、酸に対する抵抗力が弱く、虫歯になりやすいです。
虫歯になりやすい子どもの特徴は?
子どもが虫歯になりやすい要因は、主に以下のとおりです。
歯磨きがうまくできていない
子ども自身が行う歯磨きだけでは十分でない場合が多く、特に小学校3~4年生までは保護者による仕上げ磨きが必要とされています。歯磨きが不十分だと歯垢が蓄積しやすくなり、虫歯の原因菌が増殖してしまいます。
歯の生え変わりの時期には歯列が変化し続けるため、磨き残しが発生しやすいです。特に丁寧なケアが必要と言えるでしょう。
不規則な食生活
食事やおやつの時間が不規則だと、口内のpHのバランスが崩れ、歯が酸性環境にさらされる時間が長くなります。特に、砂糖を含む飲み物やお菓子を頻繁に摂取すると、虫歯菌が酸を産生しやすくなり、歯のエナメル質が溶けやすくなります。
ジュースやスポーツドリンク、キャンディなどをダラダラと摂取することは避け、食事やおやつの時間を決めることが大切です。
口呼吸が習慣化している
口呼吸の習慣がある子どもは、口腔内が乾燥しやすいため虫歯のリスクが高まります。唾液には、口内の細菌を洗い流す作用や歯の再石灰化を促す働きがあり、口内が潤っていれば虫歯などのリスクを下げられます。
また、口呼吸は歯並びや顎の発育にも影響を及ぼすため、早めに改善することが望ましいです。
家族からの細菌感染
生まれたばかりの赤ちゃんの口内には、虫歯菌は存在しません。お世話をする人の唾液を介して感染することがあります。特に、親が虫歯を持っている場合、子どもに虫歯菌が移りやすくなるため、家族全員の口内環境を整えることが重要です。
保護者自身も定期的に歯科検診を受け、虫歯の治療やクリーニングを行うことで、子どもへの感染リスクを減らせます。
乳歯の虫歯を放置するリスク
乳歯の虫歯を放置すると、さまざまなリスクが生じます。乳歯は永久歯と比べてエナメル質が薄く、虫歯が進行しやすい特徴があります。そのため、早期の治療が重要です。
ここでは、乳歯の虫歯を放置するリスクを詳しく解説します。
永久歯への影響
乳歯の下には、将来生えてくる永久歯が控えています。虫歯が進行し、乳歯の根の先に膿が溜まると、膿が永久歯の発育に悪影響を及ぼす可能性があります。具体的には、永久歯の生える方向が乱れたり、エナメル質の形成不全を引き起こしたりすることがあります。
これにより、永久歯が変色したり、弱くなったりするリスクが高まります。さらに、永久歯の生え変わりに影響を与え、歯並びの乱れを引き起こすこともあります。
口腔内環境の悪化
虫歯を放置すると、口腔内の虫歯菌が増殖し、他の健康な歯にも感染が広がる恐れがあります。特に、乳歯の虫歯は進行が早いため、一つの歯が虫歯になると隣の歯にも影響を及ぼしやすいです。
さらに、虫歯が進行すると痛みが生じ、食事の際に違和感を覚えることが増えます。食事を避けるようになったり、偏食の原因となったりする可能性もあるでしょう。また、進行した虫歯は口臭の原因にもなり、子ども自身が気にすることもあります。
早期脱落による歯並びへの影響
乳歯の虫歯が進行し抜歯が必要になると、永久歯が生える前に乳歯が失われることになります。乳歯は永久歯が正しい位置に生えるためのガイドの役割を果たしているため、早期に失うと隣の歯が移動し、永久歯の生えるスペースが不足します。
これにより、歯並びや噛み合わせに問題が生じ、将来的に矯正治療が必要となる場合もあります。
全身の健康への影響
虫歯が進行すると強い痛みを伴い、子どもの食事や睡眠に影響を及ぼすことがあります。特に、夜間に痛みを訴える場合は睡眠不足につながり、成長や発育に悪影響を与える可能性があります。
子どもの虫歯を予防する方法
子どもの虫歯予防には、日々の生活習慣と適切なケアが重要です。以下に、効果的な予防方法を紹介します。
食後の歯磨きを徹底する
食事やおやつの後は、できるだけ早く歯磨きを行うことが理想です。食べかすは虫歯菌の栄養源となるため、早めに除去することで虫歯のリスクを軽減できます。
特に、就寝前の歯磨きは重要です。寝ている間は唾液の分泌量が減少し口腔内の自浄作用が低下するため、しっかりと汚れを落としてから寝ることが大切です。
外出先で歯磨きが難しい場合は、水やお茶で口をすすぎましょう。また、仕上げ磨きを習慣化し、小学校3~4年生頃までは保護者がしっかりとチェックすることで、磨き残しを防げます。
虫歯菌の感染と増殖を防ぐ
お伝えしたとおり、生まれたばかりの赤ちゃんの口内には虫歯菌は存在しません。保護者や家族が虫歯になっている場合、子どもに移るリスクが高くなります。
虫歯菌の感染を防ぐためには、家族全員で口腔ケアを徹底し、虫歯がある場合は早めに治療を受けることが大切です。
砂糖の摂取量を管理する
甘いおやつや飲み物は、虫歯の原因となるミュータンス菌を活性化させ、口内の酸性度を高めます。特に、ジュースや炭酸飲料、キャンディーなどは糖分が多く、歯に付着しやすいため注意が必要です。
おやつは決まった時間に与え、だらだらと食べ続けることを避けましょう。
また、おにぎりやチーズ、野菜スティック、果物など、糖分の少ないおやつを選ぶことで、虫歯のリスクを抑えられます。飲み物も、水やお茶を中心にし、ジュースやスポーツドリンクの頻繁な摂取は控えることが望ましいです。
歯質を強化する
フッ素は、歯の再石灰化を促進しエナメル質を強化する効果があります。定期的に歯科医院でフッ素塗布を受けることで、虫歯の予防効果を高められます。
また、家庭でもフッ素配合の歯磨き粉を使用することで、日常的に歯質を強化できます。
歯磨き粉の使用量は、年齢に応じて適切な量を守ることが重要です。3歳未満はごく少量(米粒程度)、3~6歳はグリーンピース大の量が推奨されています。
定期的に歯科検診を受ける
定期的に歯科医院で検診を受けることで、虫歯の早期発見・予防が可能になります。特に、乳歯の虫歯は進行が早いため、定期的に専門家のチェックを受けることが重要です。
歯科医院では、歯のクリーニングやフッ素塗布、シーラント処置(奥歯の溝を埋めて虫歯を防ぐ処置)を受けることができ、家庭では難しいケアを補えます。定期検診の頻度は、3~6か月ごとが目安とされており、歯の状態に応じて適切な間隔で受診すると良いでしょう。
まとめ
子どもは大人に比べて虫歯になりやすいですが、その原因はさまざまです。特に、歯の質が未成熟で弱いことや、歯磨き習慣が十分に身についていないことが影響します。
虫歯を予防するためには、食後の歯磨きを徹底し、仕上げ磨きを行うことが大切です。加えて、フッ素を活用して歯質を強化したり、規則正しい食生活を心がけたりすることも有効です。
子どもの健康な歯を守るためには、日々の習慣が重要です。適切なケアと予防対策を取り入れ、虫歯になりにくい環境を整えましょう。
お子さまの虫歯にお悩みの方は、長野県長野市にある歯医者「たかみさわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、先を見据えた歯科治療を全ての患者様にお届けできるよう意識して診療を行っています。一般歯科だけでなく、審美歯科やホワイトニング、マウスピース矯正、インプラントなどさまざまな治療に対応しています。